(2)情報公開の方法 — WordPressとは

情報発信にはどんな方法があるのか?

一般的に柔軟性の高さと簡便性はトレードオフの関係にあります。柔軟性を高くしようとするとどうしても難易度が上がってしまうのです。例えばゲーム専用機は、パソコンと違ってゲームをプレイすることしかできませんが、これはソフトをセットして電源を入れるだけで始めることができます。パソコンはというと、ワープロや表計算やプレゼン作成等、色々なことができて柔軟ですが、たくさんある選択肢の中から何をするのかを決めて自分で操作をしないとならず、取り扱いは複雑になります。

Webで情報公開する方法もいくつかありますが、この観点から分類すると以下のようになります。

情報公開方法の種類

ブログと専用サーバー(+CMS)との違いについて

情報発信を考えるに辺り、単にツイッターやフェイスブックを利用するだけでは、当たり前すぎて面白くないです。そこで私は専用サーバーを借りて、WordPressというCMS(Contents Management Systemの略、Webサイトを簡単に作るためのソフトウェア)を採用することにしましたが、それはブログとどこが違うのでしょうか?

ブログ専用サーバー+CMS
①独自ドメイン
②レイアウトの自由度×
③追加機能×△~〇
④コスト
(無料のものが多い)

(年間1万円くらいから)

①ドメインというのはブラウザのアドレスバーに入力するサーバーの住所のようなものでこのサイトで言えば、wwwに続く「ture-news.org」というのがそれです。実はこのドメイン誰にも取られていなければ安いもので年間数百円くらいのコストで簡単に取ることができます。せっかく取っても使えなければ意味がないわけですが、ブログでは使えるところと使えないところがあるようです。専用サーバーの場合は、共通のドメインのようなものはありませんので、逆にこれを取らないといけません。自分専用のドメインがあるとそのサイトは自分のものという実感が出ていいものですし、もしもそのサイトが有名になればそのドメイン自体に価値が出てくることになります。

②ブログの場合は原則としてあらかじめ決められた場所に文字を打ち込んだりするだけで、自由にメニュー等を作ってつけたり、表示のレイアウトを変えたりはできません。専用サーバーの場合は、それこそプログラムを自分で組めばなんでもできます。ゼロからプログラムを組むのは大変なので、CMSではレイアウトが定義されたテンプレートを用意さていて気に入ったものを選択できるようになっています。年賀状の作成ソフトを使って年賀状を書くようなイメージです。一番有名なCMSであるWordPressではそのテンプレート(WordPressの世界ではテーマと呼ばれます)は、たくさんのものが用意されていますので、レイアウトの自由度は高いです。

③ブログは好きな機能を追加したりはできません。WordPressであればプラグインと呼ばれるモジュールをインストールすることにより色々な機能を追加することができます。問い合わせフォームのようなものを簡単に作れるようにするためのものから、Google検索に引っ掛かり安くするもの、セキュリティを強化するもの、物販サイトを作れるようにするものまであります。WordPressがあればほとんど何でも作れるという人もいますが、プログラムするのとは違い、ゲームを作ったり思い通りのSNSを作ったりはできないので(簡単なSNSなら作れるのですが)評価は△~〇としました。

④ブログは有名ところは大体無料です。ということは、逆に言うと自分のブログに広告が入ったりするのを止めることはできません。それに対して専用サーバーは自分でサーバーのレンタル料やドメインの使用料を払う必要がありますが、小規模なものであれば年間1万円前後でできてしまいます。また、自分専用のサーバーですのでそこに広告を入れて広告収入を得たりなどということもできます。しかも簡単に。このサイトではそういったお金を稼ぐような仕組みはつけませんが、将来、本格的にプロとしてやるなら考えたいと思います。

WordPress以外の選択肢について

WordPressの良いところについてもう少し突っ込んで書くと以下の通りです。

  • 全世界のWebサイトの約3分の1はWordPressで作られていると言われるほどシェアが高い。
  • 見栄えをよくしたりするテーマや機能を強化するプラグインを全世界の開発者が開発しており非常に充実している。
  • 基本無料である。(テーマやプラグインには有償のものもある。)

個人で情報サイトを立ち上げる分には、これを選んでおけばまず間違いないと言っていいシステムですので、これを選択することにしました。

しかしながら、これ以外にも選択肢はあります。その代表格としてシリウスというソフト(https://sirius-html.com/)が有名です。日本の会社が開発していて有償で配布しており、上位版で2万4,800円です。シリウスの特徴は、サーバーではなく自分のPCにインストールし、自分のPCでWebサイトにアップロードするデータを作るという点です。Webサイトをゼロから作るにはHTMLやCSSといった「言語」を使う必要があり、これを自分で書くとなると少し勉強する必要があります。シリウスではそういった言語を自分で書かなくても、年賀状ソフトを使って年賀状を書くときのようにテンプレートを選択して、文字を入力すれば、あとはシリウス側が自動でWebサイトにアップデートするデータを作ってくれるというものです。

WordPressは、サーバー側にインストールするソフトであり、表示するデータはサーバー側のデータベースに保持しています。従ってWordPressではかなり複雑な仕組みを作ることも可能になります。例えば、専用のプラグインを追加すれば簡単なSNS(Social Network System)のプラットフォームを作ることさえできてしまいます。しかしながら、データベースはそこそこ重い仕組みですので、一般的なレンタルサーバーは料金プラン毎に利用できるデータベースの数を制限しており、WordPressを使ったWebサイトを作ろうとすると数に制限が出てきます。

それに対し、シリウスはWebサイトのデータを手元のPCで作る仕組みですのでサーバー側のデータベースは不要です。というか、関係ない話です。従って、アフィリエイトをやっている方で、簡単なサイト(1枚ぺらもののサイトということでペラサイトと呼ばれるようです)をたくさん作ろうとする方などはシリウスを選択される人も多いようです。

このサイトも単に情報発信を行うだけであれば、おそらくシリウスで十分だと思います。しかしながら、情報発信自体に興味があって、行く行くはゼロからプログラミングまでやってみたいと思っていますので、あえて広がりがありそうなWordPressにしてみました。